キャリアカウンセリングの様々な現場で
活躍される方々によるリレーコラム。

「職業安定広報」2005年9/21号より

株式会社ゼネラルパートナーズ
キャリアカウンセラー
池辺 誠

 

 キャリアカウンセリングという言葉は、最近ですと比較的よく雑誌や新聞などでも見かけるようになりましたが、このようになったのはいつ頃からでしょうか。少し調べてみますと、アメリカでは50年以上の歴史があるようです。日本では20年ほどの歴史があるようです。以前は、「職業指導」と呼ばれていたそうです。昨今のキャリアカウンセリングの現場では「職業指導」という概念にとらわれず、個々のあらゆる可能性の追及や、個人の自己実現の一環として最近では多くの方がご利用されているようです。
 一昔前では耳にしなかった「キャリアカウンセラー」の多くの方が所属しているのが「人材紹介会社」です。人材紹介会社とはどんなサービスを行っている会社なのかご存知でしょうか? 同じくよく耳にする人材派遣会社とは、似ているようで違った役割を果たしています。人材紹介会社では就業支援を目的とし、人材派遣会社では、人を雇用し各現場へ就業を依頼しています。違いは、雇用が就業企業にあるのか、派遣会社にあるのかという違いのみです。
 現在は、国が主体の公共機関で主に就業支援、職業指導と呼ばれるサービスが行われています。そういった機関が多くありながらも、このような人材紹介会社が存在するのはなぜなのかと、業界を知る上で私自身が疑問に感じた時期がありました。それでも、利用する方が多くいるので実際に利用した方にそのような疑問を率直に聞いてみました。多くの方の生の声を聞いていくうちにポイントが見えてきました。いくつか多数意見を挙げさせていただくと、「転職の可能性を広げるため」「情報収集の一環」「より自分に合った会社や環境を探したい」という感想が多くありました。また面白いことに、カウンセリングを受けた後の感想は少し変わってきて「自信が持てた」「自分ではわからない情報が多く集まった」と皆様が話されていました。ここに、人材紹介会社としての醍醐味が少し見えてきます。
 時代背景を基に、紹介会社を利用される理由を考えてみました。
 私たちが仕事を探す時に本当に知りたい情報はどんな情報でしょうか? 会社概要でしょうか? 待遇でしょうか? 今は、インターネットで気軽にその会社の情報を調べることができます。そして、ある程度の情報を知ることができます。そうなると何を求めて人材紹介会社なのだろう?と感じるのではないでしょうか。 
 皆様のお話を伺う中で、「プロの客観的な意見が聞きたい」というお話がありました。
 それは、なぜなのかと申しますと大きくわけて二つの背景があります。
1 会社開示の情報を100%信用している人は多くない
2 その会社が自分に合っているのか判断しづらい
 1は個人の心理状態として会社開示の情報を100%信頼するよりも断片的に汲み取り、各位の基準で判断されているようです。あとは面接で直接聞くといった話をする場が必要ですが、事前に確認するのは難しいようです。
 2は会社が合っているのかは働いてみないとわからないと思われる方がほとんどですが、その基準を知るための情報も様々です。
 もうおわかりかもしれませんが、そのような情報が人材紹介会社には集まる仕組みができています。なぜそのような情報が集まるのかというと、まず紹介する前にリクルーティング担当が、就業する方の視点から独自のヒアリングをきっちりと行う。またカウンセラーが就業サポート後に入社後の状況をヒアリングするため、満足度の高い会社や、客観的な情報が集まり、また伝えて行くことができる仕組みが確立しているからです。
 仕事を探すのは個人です。また探すその方々の背景も様々です。私たちは、日常触れる情報の中で、自分の可能性を考え結論を導き出します。そのような判断基準が明確でない情報をより確かな精度にして伝えていけるのが「人材紹介会社」をご利用いただく大きなメリットの一つだと感じております。また「相談だけでもよいのでしょうか?」とよく質問を受けますが、全く問題ございません。その方にとって現状を実感していただくことも、自分を客観的に見つめるのにお役に立てると思っております。実際に相談にいらっしゃっても転職されない方も多くおられます。
 「自分自身の可能性や、現状を知りたい」という方や「現状の職場でうまくいっていない」という方のご利用にも適しております。
 
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