キャリアカウンセリングの様々な現場で
活躍される方々によるリレーコラム。

「職業安定広報」2006年12月号より

有限会社エイチ・エヌ・シー
取締役
竹上晋太郎

 

 はじめまして。現在私は、厚生労働省の委託事業として日本キャリア開発協会が受託している「働く若者ネット相談事業」のカウンセラーをやっています。その他には大学におけるキャリアデザインの授業や個別のキャリアカウンセリング、また就職ガイダンスの講師としても活動をしています。
 このコラムでは、「働く若者ネット相談事業」におけるキャリアカウンセリング現場のお話をさせていただきたいと思います。そして、具体的にはWEBカウンセリングの現場のお話をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。

「働く若者ネット相談事業」の概要

 この事業は若年者の就業経験の浅い方を対象として若年者の早期離職予防を目的とする事業です。
 サービス内容は4つあり、対面によるカウンセリング、電話によるカウンセリング、TV電話によるカウンセリング、WEBカウンセリング(PC・携帯電話とも可能)となっています。

「働く若者ネット相談事業」のWEBカウンセリングの仕組み

 24名のキャリアカウンセラー(以下カウンセラー)でクライエントの相談に対応し、スーパーバイザー(以下SV)が5名います。
 カウンセラーからWEB回答を出すには、カウンセラーが回答を作成後に原則SVの回答内容確認を受け、その承認を受けてからクライエントに回答が送られるようになっています。これによって回答の質が確保されていると思います。また、クライエントとの大きなトラブルが起こっていないことでもサービスの質の高さの証明がされていると思います。
 その他の詳しい仕組みはこの事業のサイトURL:http://net.j-cda.org/pc/をご覧になってください。

WEBカウンセラー経験による成長

 さて、以上のような仕組みで「働く若者ネット相談事業」のWEBカウンセリングサービスを行っていますが、WEBカウンセラーとしての私自身のこれまでをこの1回目のコラムの最後にお話しさせていただきます。
 昨年7月のこの事業の始まりと同時に私のWEBカウンセラーとしてのキャリアはスタートしました。文章の中からクライエントの言いたいことや感じていることを汲み取るのはなかなか難しいものだと思います。ただ、それも経験をしていくことでできるようになってきました。
 例えば、「正社員として就職したいんです」という短文の相談を見たとき。最初は字面の通りしかわかりませんでした。つまり、極端な例でいうと「正社員として就職したいんですね」としか言えなかったのです。それが1年以上の経験を積んでいくうちに字面だけでなくそこに漂うクライエントの感情に思いを馳せることができるようになってきました。そうすると回答は「正社員として就職したいという思いで、ここにご相談くださったのですね。これまでもご自身で正社員に向けて努力されたこともあったのではないでしょうか。○○さんのこれまでの経緯を差し支えない範囲でお聞かせいただけますか」という感じで言えるようになってきました。
 もちろんこれが正解というわけでは決してありませんが、私自身のWEBカウンセラーとしての変化を回答例で表現するとこのようになるということです。
 そして、私自身はこれを自分のWEBカウンセラーとしての成長と感じています。

 
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