キャリアカウンセリングの様々な現場で
活躍される方々によるリレーコラム。

「職業安定広報」2007年1月号より

有限会社エイチ・エヌ・シー
取締役
竹上晋太郎

 

 WEBカウンセリングの回答作成について私の体験をお話したいと思います。私自身のWEBカウンセラー歴は約1年半になります。平均すると1日1〜2件の回答を作成してきました。

私の回答作成手順

  1. 心で感じながら読む(クライエントの感情が込められている部分にラインマーカーを引く、感じたこと  をメモする)
  2. 頭で考えながら読む(考えたことをメモする)
  3. 1・2についてどのような言葉でクライエントに返すかを考える
  4. 1〜3の内容を踏まえて回答を作成する
  5. 全体の校正をする
 以上のような手順を踏んで私は回答を作成しています。
 当初は1件の回答を作るのに平均3時間程度かかっていましたが、今では1.5時間程度で作成できるようになりました。
 ちなみに、私以外のWEBカウンセラーは私とは違ったそれぞれのやり方で回答作成をしていると思います。

回答作成の難しさ

 回答を作成する上で、私が難しさを感じる要因は、次のような点です。

  1. クライエントの文章力の拙さ
  2. カウンセラーの表現力の限界
  3. 対面カウンセリングに比べての情報量の不足
  4. 言葉のみのやり取りゆえの非言語情報(表情や声のトーンなど)の欠如
 WEBカウンセリングではまず最初にクライエントから相談が来ます。
 その際にクライエントは自分の伝えたいことを、限られた文字数の中で文章にして表現しなければなりません。その時点で程度の差はありますが、クライエントの本当に伝えたいことと文章にして表現したことにズレが生じるのです。程度の差とは、文章力の差と言っても良いでしょう。
 そして、そのズレのある相談に対してカウンセラーは回答をするのですがここにも少なからずズレが出てきます。カウンセラーというクライエントと別の人間が見て感じたこと、考えたことをカウンセラーも限られた文字数の中で文章にして表現しなければなりませんので、ここでも残念ながらズレが生じてしまうのです。
 クライエントの言葉をカウンセラーが受け取るときと、それを回答文で表現したときに、それぞれズレがあるということです。

WEBカウンセラーとしての課題

 つまり、WEBカウンセリングの回答作成では、いかに「ズレ」を抑えるかが重要ではないかと思います。そのために、WEBカウンセラーは感情表現力を高めておく必要があると思います。というのは、WEBカウンセリングではクライエントの相談内容で感じた感情を、「ズレ」なく言い換えて表現することでカウンセラーの受容、共感を表現することになるので、感情の喜怒哀楽を様々な言葉で表現できるようにすることが大事なのです。
 私は感情表現の言葉のバリエーションを増やすという課題は、WEBカウンセラーが永遠に持ち続けるもののように感じています。

 
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