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Vol.10-4

『職業安定広報』2007年7月号より

キャリアカウンセリングの様々な現場で活躍される方々によるリレーコラム。

ワーク・ライフ・バランスとキャリア開発

岩舩展子氏 画像

女性と仕事の未来館
キャリアカウンセラー

岩舩展子

健康で働く

 すべての出発点は健康にあり。大げさに聞こえるかも知れませんが、身体だけでなく心の健康も含めて、健康であるから仕事ができるのです。“心身ともに健康であること”これがキャリア開発の礎ともいえます。近年、目に見えない心の健康が注目されるようになりました。私たちを取り巻く労働・生活・地域等の環境は、こころの健康を損なう条件が整い過ぎているようで、筆頭がさまざまなストレスです。避けようとしても、避けられないものもありますから、自分のストレスを把握し、ストレスに対処することは自分で考えざるを得ません。

ライフスパンでキャリア開発

 女性のキャリア相談の中に多くあるのが、「35歳を過ぎると、派遣等の求人がなくなるから、その前に正社員になりたい」というのがあります。本当なのでしょうか?  本当だったら許しがたいと思い、いくつかの人材派遣会社の人事の方等に聞いてみました。まあ、型通りの回答と言えないこともありませんが、一様に「その人次第」という答えでした。実際に、35歳を過ぎていても、「要求しないのに、時給400円上げてもらえた」という方もいました。
 また、「35歳を過ぎると……」の問題には、結婚や出産への悩みも含まれています。
 働く社会では、男も女もありませんが、身体の機能には男女の違いがあります。一番の違いは、妊娠、出産です。結婚をする、しない、子供を持つ、持たない人生、それぞれの選択です。その選択に合わせて仕事の仕方・生き方を見つけていくことです。

ワーク・ライフ・バランスと働き方

 東京労働局労働基準部労働時間課を事務局とする「東京仕事と生活の調和推進会議」では、“仕事も生活も大切に、充実した人生を!”と呼びかけています。

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 時間には限りがあります。“しっかり働き、しっかり休む”。仕事から離れる時間は、次の仕事への充電時間です。いい仕事をするために、しっかり休むことです。
 ある時は仕事優先の時期、ある時は家族優先、仕事と個人生活のバランスをとることを考えましょう。“自分の人生の主人公は自分”です。