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Vol.27-3

『職業研究』2025年No.1より

キャリアカウンセリングの様々な現場で活躍される方々によるリレーコラム。

生成AIと就職活動

岡崎浩二氏 画像

株式会社キャリアボット 代表取締役社長/株式会社岡崎人事コンサルタント 取締役社長/東京都立産業技術大学院大学 特任准教授

岡崎浩二

 近年、生成AI(Generative AI)の技術が急速に発展し、就職活動にも広がりを見せています。学生がエントリーシート(ES)の作成や面接対策に生成AIを活用するケースも増加しており、その効果に注目が集まっています。この記事では、就活における生成AIの利用法と注意点について説明します。

生成AIとは

 生成AIは、従来のAIと異なり、新しいコンテンツを自動生成できる技術です。代表的な例としては、OpenAIのChatGPTや、GoogleのGeminiなどがあり、これらはユーザーが入力した情報に基づき、自然な文章やアイデアを瞬時に生成します。この技術により、学生は自己PRや志望動機を短時間で作成でき、効率的に就職活動を進められます。

就活における生成AIの活用

 生成AIは、自己分析やキャリアパスの提案、エントリーシート作成、面接対策などで学生をサポートします。例えば、過去の経験を入力するだけで、自動的に強みや弱みを分析し、フィードバックを提供します。また、業界や職種の情報も効率的に収集でき、学生が自身の適性や志望先について深く理解できるようサポートします。
 履歴書やエントリーシートの作成では、生成AIを使えば、自己PR文や志望動機を迅速に複数のバリエーションで生成し、最適な内容を見つけることができます。企業ごとにカスタマイズされた内容も簡単に作成できるため、各企業に合わせたアプローチがしやすくなります。
 また、生成AIを活用した模擬面接も効果的です。一般的な面接の質問に答える練習を通じて、AIがリアルタイムでフィードバックを提供し、改善点を指摘してくれます。これにより、学生は実践的な準備が進み、自信を持って本番に臨むことができます。

生成AI活用時の注意点

 生成AIは便利なツールですが、すべてをAIに任せてしまうと、他の応募者との差別化が難しくなる可能性があります。AIが生成した文章に、自分自身の言葉や経験を加えることで、オリジナリティを持たせることが大切です。また、AIが提供する情報は最新とは限らないため、業界情報や企業動向については公式の情報源で確認することが必要です。
 さらに、生成AIを利用する際は、個人情報の取り扱いに注意することが重要です。履歴書やエントリーシートには個人情報が多く含まれているため、信頼できるプラットフォームを選び、データを安全に管理することが求められます。

指導者に求められる役割

 生成AIは、就職活動の効率を大きく向上させ、自己分析や文章作成、面接対策などにおいて学生を強力にサポートするツールです。しかし、その利便性に頼りすぎることなく、学生が自分自身の言葉で表現する力や、情報の正確性を見極める力を養うことが重要です。生成AIを活用することで得られるメリットを最大限に引き出しながらも、指導者としては、学生がAIに依存しすぎないよう適切な指導を行うことが求められます。
 さらに、教員やキャリアコンサルタントも生成AIの基本機能やトレンドを理解し、その活用法についての知識を持っておくことが必要です。すでに生成AIを活用する学生が増えている中、誤った使い方をしないように指導するためにも、指導者自身が正確な情報を持つことが重要です。生成AIに詳しい方の意見を聞いたり、生成AIサービスの公式サイトやニュースをチェックしたりすることも有効です。また、生成AIが今後の雇用にどのような影響を与えるかを考え、学生に対してより実践的で効果的なアドバイスを提供することも大切です。
 学生が主体的にキャリアを形成しつつ、生成AIを効果的に取り入れられるようなサポートを提供することが、今後の就職指導者に求められる役割になってくるかもしれません