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Vol.28-1

2026.01.15

キャリアカウンセリングの様々な現場で活躍される方々によるリレーコラム。

キャリアコンサルタントの成長を促す主体的行動 ~つながる(ネットワーク)~

堀口恵子氏 画像

リカレントキャリアデザインスクール
学校長

堀口恵子

 私は、キャリアコンサルタントを目指す方々が学ぶ養成講座「リカレントキャリアデザインスクール」で学校長をしています。また、一般財団法人ACCN(オールキャリアコンサルタントネットワーク)が主催するインターンシップ事業にも携わっています。

 本稿では、養成講座での学びとインターンシップ事業での支援の場において見えてきたキャリアコンサルタントの成長を促すために必要な「3つの主体的行動」について、4回にわたりお伝えしていきます。「3つの行動」とは、①「つながる(ネットワーク)」、②「インプットとアウトプット」、③「キャリアコンサルタントとしてのセルフブランディング」です。これら3つの行動の基本姿勢は、自ら働きかけていく「主体性」です。

 1回目は、「つながる(ネットワーク)」についてお話しさせていただきます。

1.養成講座における「つながる(ネットワーク)」

 私が学校長を務めるリカレントキャリアデザインスクールでは、2003年の開校以来、20,000人を超える“自分らしい生き方・働き方”をサポートするキャリアの専門家を輩出しています。

 

 様々な背景を持つ受講生の中には、「所属企業で担当となった従業員面談に役立てたい」「自分のセカンドキャリアとして人の役に立てる資格を取りたい」「子育てがひと段落した後の自分の生きるよりどころとなる何かが欲しい」といった受講動機で入学される方もいらっしゃいます。入学の動機は様々ですが、自分のキャリアを自分事として考え、キャリアコンサルティングに興味を持ったという声が多いと感じています。

 入学後は、カリキュラムに沿って法律や理論、傾聴スキルなど、キャリアの専門家として大切な知識やスキルをじっくり学んでいきます。その過程で大切なのは、クラスメイト同士が支え合い、助け合える関係です。安心して学べる環境の中で、お互いに励まし合いながら成長していくことが、受講生の皆さんが思い描くキャリアを実現するための大きな力になっています。

 私自身も2005年にリカレントキャリアデザインスクールを卒業しているのですが、当時、転機の真っただ中にいた私が学び続け、転機を乗り越えられたのも、毎週顔を合わせるクラスメイトの支えがあったからこそと振り返っています。卒業後20年が経った今も交流があり、それぞれのフィールドでキャリアコンサルタントとして活動している姿に励まされることも多々あります。

 また、他の卒業生からも「クラスメイト同士で学び合う機会を設けている」「NPO法人を立ち上げた」と、卒業生同士の「つながる(ネットワーク)」が保たれ、一人ひとりが社会と「つながる(ネットワーク)」を主体的に広げているという声が届いています。

2.インターンシップ事業における「つながる(ネットワーク)」

 一般財団法人ACCNが、経験の浅いキャリアコンサルタントの実践でのキャリアコンサルティング活動を支援する「インターンシップ事業」では、2023年度から、企業領域のファシリテーターとしてご一緒させていただいています。

 本事業では、インターンシップ生を受け入れてくださる企業様(ご担当者様)が、何を大事にされているか、どのような期待を持たれているのかなどを丁寧に教えていただく「対話」からスタートします。インターンシップ生は、この企業様とのファーストコンタクトから関わり、約6カ月の間、複数回の勉強会を通して、インターンシップ生同士の絆をつくっていきます。ACCNが主催する勉強会の他にも、インターンシップ生が主体的に募る勉強会があり、皆さん本当に熱心に学び、企業様の従業員との個別面談に備えます。

 最初は、「15分以上の面談の経験がないので、不安しかない」と言っていたインターンシップ生も、徐々に自己肯定感・自己効力感が高まり、個人面談に臨んでいかれます。面談終了後は、企業に提出する報告書に記載する内容の精査方法なども学びます。

 まさしく、学びと実践の循環が生まれ、その中でインターンシップ生同士の「つながる(ネットワーク)」、インターンシップ生とファシリテーター、ACCNとの「つながる(ネットワーク)」、インターンシップ生と企業様(ご担当者様・従業員の方々)との「つながる(ネットワーク)」が醸成されていきます。

 養成講座においてもインターンシップ事業においても、多くのキャリアコンサルタントが、主体的に「つながる(ネットワーク)」ことで、自らの成長の機会を創り出していることがわかります。